胡同の帰り道

――北京での生活について、日常の雑感を書き記していきます。

本当の強さ

夏の話になるけれど、ふと思い出したので書き記そうと思う。

 

大阪四季劇場にてライオンキング鑑賞。

ライオンキングのことはほとんど何も知らなかったけど、それが逆に良かったのかもしれない。見どころたくさんで思ったこともたくさんあったけれど、死生観を表現した部分が一番心に残った。

 

「生は死からうまれ、死は生からうまれる」

 サバンナの自然の循環。それは肉食動物が草食動物を喰らい、草食動物は肉食動物が死んで肥えた大地の草木を食べる。生と死の絶妙な連鎖、そうして保たれていく自然のバランス。
物語は進み、やがて父が死ぬ。残された子にはその死を上手く受け止めることはできない。ふたりの間の時間は静止したまま、世界の時間だけが流れていく。故郷を去る、旅に出る、異なるものたちに触れる。そうして子は少しずつ成長し、やがて再び故郷に帰り、自分の暗い過去と向き合うことに。そして、深い葛藤と苦悩の末に、少しずつ父の死を認識し始める。その瞬間、子の心に父の声が蘇る。父との時間が再び流れ始め、父は子の心のなかで再び息をふきかえす。父の死を本当の意味で受け止められた瞬間に、父は子の心のなかで再び生き始める。生は死からうまれ、死は生からうまれる。お父さんの命が、子どもの心のなかに受け継がれた瞬間、僕は深い深い感動に包まれた。他の作品ももっともっと観てみたいなと思った。 大阪の四季劇場はビルの7階(くらい)にあるので、退場の際はエレベーターで地上に向かう。少しずつ地上に近づいていく感じが良かった。頭のなかのスイッチがきちんと切り替えられるような、元の世界にまできちんと案内してくれる感じに、何となく心配りを感じて、嬉しくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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