People are strange

 ある時、長春駅で列車を待っていると、携帯の充電が切れそうになったので、近頃中国で普及しているシェア充電器を使うことにした。僕以外にもうひとり、同じ年頃の女性もそこにいた。早く充電できるように、僕たちは携帯を置いて、どちらからともなく世間話を始めた。

  どこから来たのか、これからどこへ行き、何をするのか。そんな旅行上でのありきたりの話をした。

 彼女は最近身分証を失くしてしまい、新しく発行するために、自分の故郷へ帰らなければならないのだと言った。そのついでに多く休暇をとり、両親と一緒にゆっくりするのだそうだ。僕は普段北京で勉強していて、今は内蒙古へ行く列車を待っているところだと言った。そこにいくつかぜひ実際に見ておきたいところがあるからだ。

 そんな雑談をしていると、彼女の乗る列車の乗車準備が始まったと駅のアナウンスが告げた。彼女は携帯を手にとり、僕たちはお互いにお別れを告げ、それぞれの道中の無事を祝福しあった。

 少しずつ遠くなっていく彼女の背中を見ていると、ふとこの女性はこれからもう二度と僕の人生のなかに現れることがないのだ、という考えに僕は突然思い至った。そのことを思うと、何ともいえない寂しさと不思議さが胸を打った。

 

 最近、中国のあるテレビ局がNHKと合作して『72時間』というドキュメンタリー番組を制作していたことを知った。カメラをひとつの地点に固定させ、72時間連続で撮影を行う。様々な背景と事情を抱えた人たちが次々と現れては、少しの言葉を残し、すぐに過ぎ去っていく。

 僕たちの日々というのは、当然、親しい人たちやよく顔を合わせる人たちを中心につくられている。でもそれ以上のすれ違っただけの人々や、ごく短い時間の間だけ言葉を交わしたような人々も、多かれ少なかれの何らかの印象を僕たちに残していく。

 それはとても不思議なことのように僕には思われる、そして同時に、自分の日々の生活のなかで何を大切にするべきなのか、何が大切にできるのか、そのことは考えさせてくれる。

 

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  记得有一次在长春站等着火车时,自己手机快没电了,于是去使用最近大陆到处普遍的共享充电器。除了我以外,还有一个和我年纪差不多的女的也在那里。为了快速充满电,我们都放下自己手机,自然而然地开始闲聊起来。 

 

  我们聊了来自哪里、去哪里、做什么等的再普通不过的旅游上话题。

  她说她最近丢了身份证,为了重办新的身份证,得去自己家乡的市政府办一下事。顺便她多请了几天假,回去看看父母。我说平时在北京学习,现在等着开往内蒙的火车,那里有一些地方我想亲自看看。

 

  这样闲聊下去时,车站内广播告诉我们,她的列车马上开始检票了。她拿起手机,我们互相说离别和祝福旅途的话。看到逐渐远去的她背影时,我忽然想到,以后这位女的再也不会出现在我一生中。为此心里莫名地感到伤感和神奇。

 

  最近发现有一个电视台播放与NHK合作拍个纪录片叫《72小时》。制作者把镜头固定在一个地方,连续拍摄72小时,有各种各样背景和事情的人陆陆续续地出现在镜头里,留下几句话就走。

  我们的生活,自然主要是由熟悉或常见的人们构成的。但更多的擦肩而过或极短暂时间交流过的无数陌生人也多多少少给我们留下什么印象。

 

  怎么想也这还是件很神奇的事,与此同时,这还让我思考自己在平常生活中该珍惜什么、能珍惜什么。

 

 

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